本編75話「血塗られたこの手で」
ーー僕はもう、家族を手にかけたくない。
更新直前で本誌の展開を見て、先を予想して暫く更新をやめようかと迷ったりもしましたが、予定通り更新しました。上手く原作に対応していきたいと思います……頑張ります。
今回の話は、久々に？珍しく？原作準拠、という雰囲気になりました。というか、こうなることはもう最初から決まっていたといいますか。どうすることも出来ないなと確信していました。核心に迫る話ですので、寧ろ敢えて手を加えない方向を模索した結果、今回のテイストになったのです。地の文に力を入れようと。今回の地の文は、完全に主人公視点です。会話にあまり口をはさませない代わりに、地の文で内面を語らせたかった。今回彼が感じていることの半分くらいは、私が該当箇所を読んだ時の驚きなんかを混ぜつつ描写したので、珍しく主人公と自分を重ねて書いた部分です。（そんなとこ、ここしかない気がします。）
プロット内に予定されていなかったのは、クロスへの気持ちです。もう切なくて苦しいほど書いてて愛おしく思えてきちゃって。受け取った側の彼はもっと苦しいだろうと思いまして、急遽組み込みました。
プロット内に予定されていたのは、アレンへの気持ちですかね。エクソシストとしての義務は貫かなければならないし、教団の仲間を害することはアレンが望まないだろうから言ったあの言葉。さて。「アレンが残っている限り」……これを、どうやって判断するつもりでいると思いますか？

次のシリーズ（任務の話）が脳内で着々と構築され始めています。そこまでの話は燔祭のための話になってしまうけれど、丁寧に丁寧に書きたいなと思っています。

それでは本日はこれにて。
夜曇依都でした。

本編74話「置き去りにされた心たちへ」
「現世に置き去りにされた二人」と、「これまで顧みられなかった両親」について、そして「あの日に留まったままの二人の心」の話を書こうと思ったのでした。番外60話と少しリンクしますが、自分だけは言いたくなかった師匠が、でも一番それを言いたかったんだと。（この話の中では。）初期段階では師匠が泣く展開も考えたりはしましたが、それはやめました。その一線を越えさせてはならぬ、と。ギリギリで堪えさせることにしました。イライアも分かっているのです。自分のためにずっと言わないでいてくれたことくらい。師匠も分かっているのです。彼が自分を責めることはないと。イライアはエリザに固執するあまり、他の全てを置き去りにしたまま此処まで来た節があります。ようやく周りに、他のものに、自分自身に、目を向けられるようになるか……時計の針が動き出すか、巻き戻るかは、これからの話にかかっているわけですけれども。それもこれも、この一年分のポジティブな更新が大きく影響をしたから、この話が完成したわけですね。特に71話からこちら、アジア以降のイライアの成長は大きい。70話かけて、やっと主人公が動き出すような形になります。
ーーこれを、どのように進ませるか。流れは決まっているわけですが、これから詰めて手直しするのもまた、楽しみです。

ところで、あと二日三日で、リンクのお誕生日ですね！おめでと、リンク！因みに私も同じ日です！今年はオフでもかなり誕生日アピールをすることを決意しているので、オンラインでもアピってみました。えへへ。

それでは、また来年、お目にかかりたいと思います。
本年はこれにて！
夜曇依都でした。

（もっと裏話：今回の74話、プロットの段階では何も問題なく、師弟の絆を確かめ合っていたんですね。ところが、なんと文章で書いてみたらやたらと色めいている。いちおう、私の思惑としてはいつも通り、友愛・敬愛・親子愛のつもりです。ただまあ、どうとっても……ええ……ぷろぽーずに見えるのは……ったく、すべて師匠の責任ですね……！笑）

番外60話
神の寵児が、神様になる話です。短いですが、非常に重要なので、５の倍数に持って参りました。彼が「神様」を受け入れるのは、本当に難しいことだった筈です。敬虔な信者だったはずの少年が、神を恨んで、失望して、絶望して、「神」と呼ばれるようになる。幼い自分が信じていた、「全知全能で自分たちを助けてくれる神様」を求められて、それに応えようとする。それは、苦渋の決断だったと。自分を人間と、ただの弟子として扱ってくれる師のあの言葉が支えになって、神様を務めてこられたのだと。そう思うのです。

今日の更新は完全に予定外でした（笑）
本当は来週、本編と共にあげる予定だったのですけれどね！今日は記念の日なので、予定を前倒しにしました。

それでは来週こそ、本編を更新いたします。
本日はこれにて。
夜曇依都でした。

番外59話「境界に生きる」
掲載にあたって、最初に書いた時のもの（未公表です、勿論。）とはラストの文章を少しいじりました。土壇場の修正！という感じですが、こちらの方が自分としては気に入りです。彼は、（本人はとても不本意と思うのですが）見方によっては神と人の境界線上に居るように見えるのかな、と。修行中のアレンにとって、唯一、彼が神に見えた瞬間かもしれません。

最近ひょんなことから逃避をおこなうために、神様についてたびたび考えたのですけれど、某妖精と少し似てますよね、神様って。忘れられたら、神はきっと存在出来ないんだ。

次回は本編になるでしょうか。
書いている私としては今年一番の問題作が、次回登場です。
どうぞお楽しみに！

それでは本日はこれにて。
夜曇依都でした。

番外58話
本編の後日談になります。この後さらに、二人はウォンに号泣され（「何を考えていらっしゃるんですかあああ！」）更にフォーからこってり絞られる（「お前ら！あたしが纏めて説教してやるからそこに座れ！！」）というイベントをこなさなければなりません。大変だ……
月って自分では輝けないけれど、当サイトの月は今自分から輝き始めた感じですね。さて、その輝きはいつまで続くのでしょう。他人の願いを自分の中身にして実現してしようとする、他人の悲しみを受けて微笑む、それってまるで太陽の光を受けて輝く月のようです。

アップしたい番外があります。話の重要度としては60話（５の倍数）に置きたい。ので、今年中にもう一話か二話、番外を上げるかもしれません。お楽しみに。今年最後の本編は書き上がりを見ると私としてはお気に入りになりそうです。こちらもお楽しみに！

それでは、本日はこれにて。
夜曇依都でした。