64話「明日について」世界はもうどこにもない
やっと少し光の見える話になってきましたね！我ながら！……という感じです。
リナリーを世界と置き換えることをやめた今、彼に世界は残っていない。それを拠り所にして立っていた人間は、これからどうやって立ち上がればいいのか？これが、この先の燔祭の在り方になると思います。彼は神様でなく、人間で、これからはその違いがもっと際立つように書いていけたらと思っております。
ところで、16話冒頭などをご覧頂けると、今回の話をより楽しめるかなぁと思います。うふふ。

2014誕生日番外（私の願いが、あなたから全てを奪った）
大変難解な構成になってしまったことをお詫び申し上げます……くそぅ……
あとがき、この場で解説するような事態は極力避けたいと思うものの、今回は背に腹は代えられないということで、……苦渋の決断です。この話は、「トーマスの母視点」「イライア視点」「イライア視点：思い出」の三部構成です。母・グロリアの話が根幹に在ります。
体の弱い自分はいつ居なくなるか分からない、その日のために愛する息子が寂しくないように周囲を整えておきたい。
そう思った彼女は第二子を産む決意をするのですが、その結果が現状です。皮肉な結果だなぁと書きながら思っていました。

五万打リクエスト「結果は見えていた」
PP様からのリクエストでした！ありがとうございました！
神田とイライアの出会って間もない頃、とのことだったのですが、実はそのあたりのことはここ三年ほど頭を悩ませている事案でありまして、遂にこの時が来たか！という感じでお引き受けいたしました（笑）
にこにこ笑う様子は、やはりアルマと重なる部分もあったのではないかと思ったりしながら書きました。イライアと「勝負」事の関係性を知らぬまま、うっかり勝負を持ちかけてしまった神田と、敢えて何も言わずにやにやしている性悪師弟のお話でした。

企画Another story Thomas「神殺しの槍」
トーマス編のアナザー燔祭です！タイトルは、彼のイノセンスから。文中ではほぼ触れていませんが、彼のイノセンスはミサのときに握っていた十字架が変形した「聖槍（ロンギヌス）」です。ありきたりではありますが、これを思いついた時の感動たるや……イライアを人間として守ってあげたいトーマスのイノセンスが、「神を殺した槍」（という説があるらしいですね）というのが何とも皮肉だなぁ！！と、とても興奮しました。妄想して楽しんで頂けたら幸いです。

そろそろ師匠が一度離れてしまうなぁぁ……と少し落ち込み気味です。
でもこのあとも書きたい話が目白押しなので、頑張っていきたいと思います！

それでは本日はこれにて。
夜曇依都でした。

[3回]